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町内ミニミニ文化祭

3年ほど前、何の気なしに刺繍の額を出展したことから、町内の人達とだんだん繋がりを持つようになり、今年の文化祭では、いつの間にか私も委員になっていたT_T
前日の会場設営と飾り付け。こういうことをするのは何年ぶりだろう。ウロウロするばっかりでたいして役に立たないのだけど。
当日の受付当番も、人の顔も名前もわからないのだから、お飾りのようなものだったけど。

展示品も見に来る人も、年々減って、ほんとのミニミニだけれど、その分、じっくり見れば、どの作品も味わい深い。
もう絵筆は持てないからと、若い時の絵を出してくれた人。書や俳画は、さすが、年輪を感じさせる。男性は、写真の出展が多いね。

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ご高齢のおばあちゃんが、数年前まで夢中になっていた鎌倉彫。しまいっぱなしでは勿体ないからとお嫁さんが、桜を彫った美しい手鏡を出してくれて、当日、杖をついてお嫁さんに付き添われて来たおばあちゃんは、自分の手鏡が飾ってあるのを見て、目を細めていた。

編み物や折り紙や、ビーズの花、ポタニカルアート、ちぎり絵、墨絵・・・みんな、すごい!才能のある人というのは、どこにもいるものですね。お孫さんが作ったダンボールの家、高校生の篆刻・・・。

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私が感心したのは、繭の話。取った細い糸をペットボトルに巻いて、可愛いランプにしていた。

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ここの小学校では、3年生になると、蚕を飼って、育て、繭から糸を取る、という体験学習をするのだとか。その手伝いをするうち、自分がはまっちゃって、と、そのお母さんは、自宅のリビングで毎年蚕を飼っていて、その様子を展示してくれた。

昔、養蚕が盛んだったというこの地域には、まだポツンポツンと桑畑が残っていて、特にその小学校用の桑を育て下さっている家もあるのだそうです。
夏の朝、ボランティアのお母さんたちが桑の葉を狩って、学校に運ぶと、子供たちが、わっと寄ってきて、桑の葉を持っていく。ほらほらお食べ・・あぁ、いいなぁ、その光景、目に浮かぶようだわ。

桑は当然無農薬。「蚕も殺虫剤、煙草の煙、一切ダメだから、蚊取り線香も焚けないのよ」「リビングでは育てるの大変でしょう」
小さい頃、福島のお爺ちゃんの家に行くと、2階が養蚕室になってて、天井上から、がさごそがさこそ・・・怖くて眠れなかったことを思い出す。「怖くない?」「全然、可愛いよ」

「糸は、取ったあとどうするの?」あれこれ質問していているうち、生糸にならなかったものは、真綿になるという話になり・・・えっ!真綿って絹なの?私、コットンフラワー、木綿だと思っていた」・・・
こういう話になったらお年寄りは強い^^;皆さんが寄ってきて、真綿はとても暖かく、昔は、もめん綿の上に、一枚、薄く真綿を重ねて布団を作ったものだ。真綿は贅沢でねぇ、などと口々に話してくれる。
そうか、真綿は絹なのか・・この年まで知らなかった。恥ずかしい。
♪真綿色したシクラメンほど・・・
じゃあ、布施明の歌、真綿を勘違いして聞いていた人多かったかもね・・・そんな話をしたら、みんなキョトン、通じなかったT_T 若い人はその歌を知らない。うんと年配の人も知らない。


来場者はポツンポツン。
時間がゆるゆると流れ、こういうミニミニ文化祭もいいなぁ・・・
皆さん、ゆっくりと眺め、思い出話などをしてゆく。一緒に受付をしてくれたベテランさんが、私も話に引き込んで下さる。
あぁ、そうなのか、この町内はそういう歴史があるのか。50年前は陸の孤島と言われ、電話も一本しかなかった。50年前と言ったら、オリンピックの年じゃない。新幹線、高速道路で湧いていた東京。その当時、ここには、全く違う暮らしがあったんだ。
ここは、町内会でなく自治会という。みんなで会を立ち上げてゆく様子など、興味深い。
お孫さんと娘さんが同級生だったという年齢超えた思い出話も、面白かった。うちの子は留学してて、うちの孫は浪人してて、うちの孫は、うちの子は・・懐かしいね、連れてくればよかったね・・・いいなぁ、この地に歴史のある人は。

ところで、高野さん、何歳?・・え?あの・・・言いよどんでいると、「老人会に入ってくれないかな、と思って。ほんとは65からだけど、60歳からも入れるよ」・・・60歳はとうのとうに超えているけど、基準はずっと前にクリアしてるけど、でもねぇ・・「もう少し待ってください。」 
だって、老人会に入ったら、ほんとに老人になりそうだもの。
老人会には「さくら会」という素敵な名前がある。「さくら会」ならいいかな。もういつまでも拓郎拓郎言わずに、地域で静かに暮らす時が来ているのかも。

私が出したのは、フェルトのおままごと「回転寿司」とクロスステッチの額。
結構人気だったよ。

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